今後の住宅ローン金利の上昇リスク

住宅ローン金利の展望に関する記事(2021年3月2日、ヤフーニュース、情報提供元【現代ビジネス】、『長期金利上昇とバブル崩壊リスクが「住宅ローン」を襲う…大打撃を受ける前に知っておくべきこと)がありましたのでご紹介します。

記事の中に、日本の長期金利が、

今年の2月頭(0.061%)から2月末(0.160%)にかけて、0.099%上昇した

と書かれていますが、

多くの方は、それらの金利や上昇分について、そもそもその絶対値の低さからそんなに気にされている方は少ないように思われますが、

2月頭の金利(0.061%)と2月末の金利(0.160%)を単純に比較してみると、実に一カ月弱の短い期間でなんと金利が2.5倍以上も上昇していることになり、決して看過することのできない上昇率であるということが分かるはずです。

金利は下降局面よりも上昇局面の方がその影響は大きいとよく言われますが、現在はすでに慎重にその動向を見守っていくべき時期に入っているものと思います。

さて、記事の中では、金利上昇の理由について、アメリカの景気回復に伴い日本市場も連動して長期金利が上昇することを日銀が容認するのではないかという観測をその根拠として挙げています。

ただ個人的には、昨今の不確定な内外の情勢を鑑みると、景気回復による金利上昇というよりも、むしろ経済破綻による金利上昇リスクを検討に入れておく必要があるのではないかと考えています。

また、これまでは住宅ローンの借り換えというと、金利の高いローンから低いローンへの借り換えの話がほとんどだったと思いますが、

先行きの金利動向が不透明なこのような時期においては、多少金利が上がったとしても金利を固定して先々の返済額をフィックスさせる借り換えを記事の中では勧めています。

金利変動の方向性に関わらず、将来の支出をフィックスさせるこのような保険的方法は、節約以上に将来に対する安心感が得られるため、個人的には好みです。

ただ、好みは人それぞれのため、これまでもこれからも人様には強要はできるものではありませんが、特に先行き不透明の昨今は、先に述べた理由からも、相談を受けた方には私の好む方法を強くお勧めしたいと思っています。